ヒト側頭葉ニューロン活動の意志によるオンライン制御についての報告。
日常生活で我々は常に様々な外界からの感覚刺激に直面し、
それらは内的な熱考や企画や反すう思考と競合している。
脳は、その中から1つまたは幾つかを選びだし、
その先の処理に進まなければならない。
こうした競合が、
複数の感覚領域と認知領野でどのように解決されているかはわかっておらず、
内的な思考や注意が、この競争をどのように調節しているのかも不明である。
米国の科学者らは、
このほど、治療上の必要から頭蓋内に電極を設置された
患者の個々のニューロンからの記録により、
ヒトは内側側頭(MTL)ニューロンの活動を調節して
外界像とその内的表現との間の競合関係を変えられることを明らかにした。
被験者は、自身が良く知る人物、風景、物体あるいは動物の画像のうち
2つを重ねた重複像を見て、
そのうち一方を競合する他方より強く意識することを求められる。
同時に、
異なるサブ領域内や大脳半球のMTLニューロンの発火活動が
リアルタイムで解析され、
重複像の内容が変るようにしてある。
被験者は高い信頼度で、
しばしば最初の施行から、自身のニューロンの発火率を制御し、
特定の幾つかの発火率を上げると同時に
他の発火率を下げることができた。
被験者は重複像の一方に注意を向けることで、
目の前にあるコンピューター画面上でその像を徐々に鮮明にすることができ、
感覚入力に打ち勝った。
MTLニューロンの発火に基づいて、
被験者の心の中で起きている視覚像間の競争の様子を
外部デイスプレー上に映し出せたことになる。
(カリフォルニア工科大、ネイチャー)
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